■2007年度イベント情報
■第24回全日本ウェイト制空手道選手権大会
永井伸明師範代によるウェイト制観戦記
永井師範代には大会の様子はもちろんの事、大会成功への原動力となった陰の努力にも焦点をあてて戴きました。
注)掲載されている観戦記はあくまで個人の視点から綴られたものです。中村道場全体の意見ではありません。
押忍。兵庫支部川西道場の永井です。大会を振り返るにあたってまず支部所属選手の結果・試合内容から振り返ってみたいと思います。
道場・支部所属選手の動向
とりあえずは、徳田選手が世界大会出場を決めてくれて少しはホットしました・・・彼は2月から始まった毎週金曜日の尼崎道場での強化稽古(組手稽古)に全て参加し、住谷選手欠場あとのリーダーとして、皆を引っ張っていました。本人は優勝を狙っていただけに悔しい思いでしょうが、この悔しさを世界大会にぶつけてくれるでしょう。中量級では、4位の松岡選手。彼の稽古に対する執念は、全国でもトップレベルであると思います。しつこい程の稽古量。彼の努力を見ているだけにもう一つ上に行って欲しかった・・・鈴木戦では、手数の鈴木選手にしてやられたという感じでした。圧力をかけることが出来れば試し割り判定まで行かなかったと思われます。残念のひとことです。ただ、彼は大会翌日から既に稽古を始めているようで、安心しております。若い長野選手は、森選手を一番苦しめた相手でした。上段の前蹴りを威力はないですが、森選手の顔面に何度か当てていました。森選手は焦っていたように見えました。有効打的には、長野選手に軍配が上がっていたように見えましたが、残念でした。彼は、まだまだ強くなっていく予感があります。中村道場の次期エースは間違いないでしょう。金森選手、倉田選手、川阪選手、中川選手もあと一つの山が越えれなかった。初日の勢いでより多くの中村道場所属選手が上位に食い込むことを期待したのですが、力及ばずでした。各選手調子は悪くなかったのですが、甘くはなかったですね。
関西圏所属選手
また関西圏の選手に枠を広げてみると、奈良支部の木村選手は、勢いがあって良かったです。彼は、大仏杯や、全中京大会などでも、上位に食い込んでいて、スタミナ、スピード、根性ともあり、今後楽しみな若手選手です。今回は、関西勢が振るわなかったので、関西の支部長、分支部長も反省しないといけないと思いました。おなじみ田ヶ原選手は、今大会の運営を試合前日まで東奔西走していましたにかかわらず大声援の中頑張っていました。しかしながら、若手の渡辺選手のスピードと切れには、ついていくのが、しんどそうでした。自分よりも半分の年齢の若手に、世代交代を譲った観もありました。一緒に、毎週会議、会議でウエイト制大会成功のために頑張っていらしたので、心よりお疲れ様と言いたいです。
世界大会に向けて印象に残った選手
軽量級からは一名のみの選抜なのですが、前評判通り福井選手が獲得しました。貫録勝ちという感がありました。代表には漏れてしまいましたが、若手で切れスタミナを持つ藤田選手も印象に残りました。藤田選手は神戸道場に福田選手らと来て稽古したことがありますが、勢いを感じます。また尾崎選手も36歳でなお選手を続けて第三位とは頭が下がります。中量級では渡辺選手と森選手の準決勝が惜しかったです。不幸にも顔面強打で森選手が反則負けという結果になりましたが、両者の対戦は是非フルラウンドで見たかったカードです。
世界大会を念頭に置いた私個人的な意見としたら、外国人相手にパワーと打たれ強さで負けない大型の阿曽、近藤、徳元、原田の各選手が必要かと思います。また、闘志という面から考えれば怪我で出場できなかった住谷選手を引き継ぐ上でも塩島、谷口、池本、小暮の各選手に期待したい。
ブラジル、ロシアらに立ち向かうにはまず最低限の基礎体力。さらには根性。日本人の意地、負けたら腹を斬る覚悟で臨まないと王座死守は難しいと思われます。そういった中で、内田選手は基礎体力も体格も負けないし、素直で謙虚な青年です。心の底には、忘れかけている昔の極真魂が潜んでいる、そんなオーラを私は感じます。
大会運営と将来への展望
ウエイト制3ヶ月位前から関西の支部長と小池、小林、大野、永井、住谷、日置の分支部長が毎週集まって会議につぐ会議を重ねてまいりました。中でもなみはやの田ケ原支部長は総本部とのパイプ役から関西副本部長としての責任感からかなりの労力を費やし、選手としての厳しい稽古と大会運営準備を両立されていました。また、日置分支部長も中村師範の代役で選手としての稽古時間を割いてまでの運営への尽力は見事でした。二人とも世界には届きませんでしたが、本当にご苦労様でした。また、大会舞台裏では想定外のトラブルが発生するも西山実行委員長、橋爪副委員長の冷静な判断で解決していきました。また、極真FMラジオの二度目の試みは、前回に比べてスムースに進みました。その舞台裏には大野分支部長の大変なご苦労がありました。スボンサーの確保からCM制作に至るまでの営業や打合せ等大変な仕事でした。
大会の雰囲気は、観客数が例年になく多かったという事と、また、世界大会選抜戦とあって盛り上がりました。ただ、選手の技術の進歩からか、一本勝ちが少なく(もちろん最近の傾向ですが・・・)どよめきは少なかったように思います。しかしながら、若手の森、渡辺、藤田、長野といった選手の技の切れ、大技には観客も私達も感動しました。こういった若手選手が切磋琢磨して個性的な選手が育って行けば、大会自体も将来へ向け今以上に活性化していくと思います。
大会終了から一週間後に関西支部長会議があり、今回のウエイト制大会の反省会及び次回に向けての課題等を話し合いました。各道場のスタッフや中村道場の職員の力等、様々な関係者の力の集合体が今回のウエイト制大会の成功へ導きました。手前味噌ながら、その陰には毎週会議に集まり(もちろん極真会館のために奉仕の精神で)数時間に及ぶ会議を重ねてきた関西の支部長と上記に挙げた中村道場の師範代諸氏の労力が最大の源であることを知っていただきたく思います。私自身この会議に最初に参加させて頂いたのは、2年前でありますが、各大会や行事を行うのにこれだけたくさんの打合せや時間が費やされるとは思ってもみませんでした。”成功の陰には苦労あり”を肌で感じた次第です。極真会館の発展のためにと、頭を最大限に使い、コスト削減や集客のためのアイデアなど、議論を闘わせてきました。その成果があって一昨年よりも昨年、昨年よりも今年・・・と大会の充実度が増してきたように感じます。もちろん、来年に向けての課題は山済みですが、これからも頑張っていきたいと思います。また大会開催にあたり会館外部の方々からもご協力戴きました。例えば、今回のウエイト制出場選手のために極真会館特別顧問である待田京介氏の知人ハリーコミュニケーションホールディングス株式会社(取締役社長 野村直樹氏)から高級バナナ1000本が提供されました。野村社長のお心遣いに選手達は試合前のエネルギー源として非常に感謝しておりました。
7月8日全関東大会が最終選抜戦に
最後に、今大会で惜しくも世界大会選抜にもれた12人の選手(重量級・軽重量級5−8位、中量級3−4位、軽量級2-3位)は、7月8日に行われる全関東大会で、トーナメントが組まれて試合をすることになりました。この12人の中から残りの枠3名が決定するようです。かれらにとっては、ほっと一息ついている暇もありません。とにかく、まだ可能性が出てきましたのであきらめることなく精一杯全力を尽くして下さい。特に、兵庫支部松岡選手には是が非とも私達の夢を叶えて欲しいと願います!頑張って下さい!
永井伸明
川西道場所属|師範代・分支部長
創設から20年以上の歴史を持つ関西学院大学極真空手同好会の創設者及び初代主将である。1992年、仕事の都合により奈良支部に移籍し秦支部長の指導を仰ぐ。ほどなく兵庫支部に復帰し2003年、中村師範より分支部長の認可を受け川西道場の指導運営を担当する。その指導方法は精神性を機軸とした武道教育を徹底的に道場生に施す。近年その成果が実り始め大会での多数の入賞者輩出に結びついている。
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