ウェイト制直前情報
各階級中村道場大展望
大会まで2日と迫りました。既に極真空手機関紙「ワールド空手」や他の格闘技雑誌を通し組み合わせも発表されています。ここで中村道場所属選手の各階級におけるポジションとその展望を考察してみたいと思います。なお文章が予想に言及している
箇所はあくまで作者(HP制作係り)の主観が多分に含まれていることをご了承下さい。中村道場全体の意見ではなく個人の意見として捉えてくださることを望みます。大会観戦時の参考にしていただければ幸いです。それでは軽量級から順に視ていきましょう。
軽量級(65KG未満)
59名の選手がエントリーした軽量級からは優勝者1名のみが世界大会出場を許されます。世界大会が体重無差別ということを考慮すると、この割り当ては致し方ないかもしれません。この階級には4人の優勝候補が存在します。2年連続ベスト4の近藤選手(熊本支部)、前大会4位の岡崎選手(なみはや支部)、優勝経験があり前大会も2位を勝ち取ったベテラン尾崎選手(世田谷東支部)。そして約2年ぶり
にウェイト制に帰ってきた福井選手(浅草道場)でしょう。福井選手は3年前の大会で松岡、尾崎両選手を抑えての優勝を果たしています。2005年の世界ウェイト制日本代表にも選抜されています。しかし同大会で被った怪我の影響で2年間の療養を強いられることとなりました。実績、経験を考えると優勝に最も近いと予想されるのがこの福井選手ではないでしょうか。
A・Bブロック
さて中村道場からは2名の選手がこの階級にエントリーしています。垂水・大久保道場の岡田選手と堺東の永岡選手です。岡田選手の周辺には井上選手(三重支部)、野村選手(愛知東南知多支部)が配置されています。両選手ともに前大会初日敗退を喫しています。岡田選手は彼らを突破すると福井選手と手を合わすことになります。
C・Dブロック
永岡選手には安池選手(福井支部)や落合選手(直轄柏道場)との対戦が予想されます。両選手ともに前大会を経験していますがまだ実績はあげていません。ここを勝ち抜くとベスト8を掛け尾崎選手と相対します。岡田、永岡選手ともに優勝候補である福井、尾崎両選手まで進出することが第一の目標となりそうです。
中量級(75KG未満)
4階級中最も激戦地区となるのが中量級のようです。95名という最多エントリー数以上にそのメンバーが凄い。この厚い選手層の中からわずか2名の選手が世界への切符を授かるのです。中村道場からは7名が出場します。
Aブロック
まずAブロック最上段に配置された兵庫の隼・松岡選手。同選手の実績はここで改めて記す必要はないでしょう。初日予選の相手は上田選手(岡山南支部)、小野選手(広島西支部)となりそうです。両名ともに昨年の無差別全日本を経験していますが経験、実績で凌駕する松岡選手には苦戦するでしょう。松岡選手にとって最初の関門となりそうなのが2日目午前中に行われる4回戦であたるであろう選手です。ここには山下選手(宮崎支部)もしくは森厚友選手(横浜港南支部)が上がってくると予想されます。両名ともに同大会入賞経験を持ちます。近年の大会では若い森選手に勢いを感じます。さて松岡選手を始めとする主要メンバーが精神的にも極の戦いを要求されてくるのが開会式直後の準々決勝からでしょう。そしてこの準々決勝で松岡選手との対戦を目指すのが兵庫支部同門である川阪選手です。川阪選手の初日予選の相手は宍倉選手(横浜港南支部)、山川選手(千葉北支部)らが予想されます。両名ともに昨年の全日本で池本選手の軍門に下っています。対策をしっかり講じ2日目に繋げたいところです。そして4回戦で試練が待ち構えます。ここでの対戦相手は前世界大会日本代表であった福田選手(愛媛支部)が予想されます。ここを突破すると松岡選手の待つ準々決勝進出に到達します。
Bブロック
三木道場の谷川選手は3回戦での対戦が予想される大塚選手(横須賀支部)まで上がりたいところです。大塚選手は2年前の同大会4位入賞の実績があります。ウェイト制トップクラス選手との組手経験は谷川選手の将来の糧になるでしょう。そこに到達するためにも初戦、2回戦を勝ち抜いて欲しいものです。一回戦シードの三田道場・兵庫選手の初戦は大内選手(茨城常総支部)になりそうです。かつてニューヨーク支部に所属していた大内選手は国際大会の経験も豊かで今大会のダークホースです。22歳の若い兵庫選手は気後れすることのない溌剌とした組手を見せてくれるでしょう。
Cブロック
4月の大阪選手権で安定した組手を見せた支部職員・小谷選手は初戦で道上選手(広島西支部)と対戦。2回戦では上段への蹴りが多彩な渡辺選手(東京城北支部)が待っています。ディフェンスをしっかり固め中村道場得意の接近戦に持ち込みたいところです。ここを勝ち抜くと急成長株の若手、山本選手(千葉北支部)との4回戦が実現します。山本選手は昨年のオールアメリカンを経験、更に全日本では松岡選手に勝利しています。小谷選手のブロックには極真の将来を背負う20代前半の有力選手の活躍が期待されます。
Dブロック
明石道場の長野選手はDブロックに配置。本来の動きを見せてくれれば初日予選は問題がないようです。2日目4回戦では本部の佐久間選手との対戦が予想されます。同選手は昨年4回戦まで進出しており、赤石選手、香原選手に続く本部の
若手有力選手となりつつあります。優勝候補に名を連ねる長野選手にとってここが第一の関門となりそうです。堺東道場のベテラン大野選手の予選対戦相手は四反田選手(鹿児島支部)、川村選手(京都支部)、茂手木選手(茨城常総支部)になりそうです。どの選手も昨年早い回で敗退しています。そして4回戦では優勝候補最右翼、森善十朗選手(東京城西)との対戦が実現します。前大会優勝者の森選手は極真若手組の旗手として注目されています。その多彩な攻撃パターンには華がありスター性も充分です。大野選手には是非ここまで勝ち抜いて魂の戦いを見せて欲しいものです。
松岡選手、田ヶ原選手(なみはや支部)を含むベテラン組は森選手や鈴木選手(東京城北支部)に代表される若手同士の決勝対戦を許すと、世界大会を前にした世代交代の完成までをも許すことになります。松岡選手には、手数を活かした若手の動きに対し筆を乱すことなく優勝の文字を書ききってもらいたいところです。ベテランが待ったをかけるか、若手が競り勝つか。両者の戦いが最も鮮明に打ち出されているのが中量級です。
軽重量級(85KG未満)
ベスト4までが実力で日本代表に選抜される軽重量級には85名の選手がエントリーしています。中村道場からは4階級中最多の11名が出場予定です。
Aブロック
百舌鳥八幡道場の上北選手は1回戦を勝ち抜くと全日本トップクラス、塩島選手(下総支部)と対戦することになります。若い上北選手には経験を積む上でこれ以上の機会はないはずです。名前負けせずに持てる力を全て発揮した戦いを見せてもらいたいものです。一回戦シードの淡路道場の岡選手は初戦を勝ち抜くと3回戦で佐藤選手(世田谷支部)とあたります。佐藤選手は昨年の同大会でベスト8、今年3月の北米選手権では同階級で優勝を果たしています。岡選手がこの1年間で培った技と精神力の大きさはこの試合で試されることとなりそうです。尼崎の実力者、倉田選手は初戦を勝つと3回戦で永田選手(直轄神田道場)との対戦となりそうです。永田選手は昨年同大会で3勝を挙げ4回戦まで進出しています。ここを抜けると優勝候補の一人である前世界大会日本代表、井野選手(鹿児島支部)とあたります。倉田選手にとってここが関門となりそうです。
Bブロック
天王寺道場、嶋田選手の予選の相手はまだ20歳の鎌田選手(東京城西支部)、そして重量級から軽重量級に落とした萩原選手(直轄大宮道場)となりそうです。ここを突破するとベスト8を懸け城西国分寺の実力者、大谷選手とあたります。支部職員である中村選手は初戦から菅野選手(城東京浜支部)と激突。菅野選手は過去に住谷選手を下している経験豊富なベテラン選手です。ここを抜けると優勝候補の一人、村田選手(埼玉西支部)が待っています。中村選手にとっては苦しい組み合わせとなり試練の戦いが続きます。
Cブロック
Cブロックには灘・須磨南・鈴蘭台の日置選手が登場します。初戦を勝ち抜くと山下選手(剛道館)もしくは村岡選手(直轄札幌道場)の勝者とあたります。関西地区大会で実績のある山下選手との対戦が濃厚でしょう。そして準々決勝進出を賭け、歴戦の強者・市村選手が4回戦で待ち受けます。西宮道場・外屋敷選手の2回戦の相手には佐藤正博選手(千葉北支部)が立ちはだかります。今回重量級から軽重量に落とした佐藤選手は昨年の重量級王者ダルメン選手(ロシア)を延長2回まで追い詰めた選手です。優勝候補の一人、天王寺道場の中川正士選手の初日予選の相手には新人が名を連ねています。客観的に視ると2日目4回戦で前述の佐藤選手との対戦となるでしょう。中村道場としてはここに外屋敷選手の名が来ることを祈るばかりです。
Dブロック
淡路の原口選手は初戦を勝ち抜くと清水選手(東京城北支部)とあたります。清水選手は鈴木、渡辺選手と共に注目される城北の若手選手の一人です。成長著しい原口選手にとっては試金石ともいえる戦いとなりそうです。玉造道場の西原選手は初戦を勝ち抜くと里山選手(城西世田谷支部)と田中選手(大阪東支部)の勝者と対戦します。実績では里山選手の可能性が高いですが、着実に経験を積んでいる田中選手が番狂わせを起こすかもしれません。いずれにしても西原選手にとってはここが正念場となりそうです。そして組み合わせ表の最後尾に位置するのが優勝候補筆頭の明石道場、金森選手です。初戦は昨年3回戦まで駒を進めた福田選手(下総支部)となりそうです。初日予選を勝ち抜き2日目4回戦では前述の里山選手との対戦が予想されます。大阪南支部としてはここに西原選手が上がってきて欲しいところです。世界への切符がかかった準々決勝では清水選手と本間選手(総本部)の勝者との対決となる可能性が高そうです。本部のベテラン本間選手はトップクラスの力を持ちながら常に後一歩のところで敗退してきました。若手の清水選手には意地でも負けれないところでしょう。
中量級に勝るとも劣らないレベルの高さが期待される軽重量級。昨年の優勝者である住谷選手の闘魂を受け継ぎ最後まで戦い抜いて欲しいというのが道場生の願いです。
重量級(85KG以上)
無差別である世界大会における日本選手の行方を占う上で最も重要な階級が重量級です。軽重量級と同様にベスト4までが日本代表に選出される予定です。例年、この階級は外国人選手に荒らされ日本人の影が薄くなっていました。今年は海外支部からのエントリーはなく、その意味では純粋な全日本大会となったようです。
A・Bブロック
41名の参加選手中1番に名を連ねるのが堺・羽曳野道場、徳田選手です。世界大会出場を決める準決勝まで駒を進めるためは3回戦であたる佐野選手(世田谷東支部)を突破し、昨年より急成長してきた原田選手(千葉中央支部)を下さねばなりません。原田選手は昨年の全日本では王者・内田選手に敗れるもののベスト16に入り新人賞も受賞しています。徳田選手の圧力が原田選手を押し切れるかどうかが鍵となりそうです。そして準決勝では満を持して出場する門井選手(下総支部)との対戦が実現しそうです。両者とも前世界大会の日本代表であり実現すればファンとしては実に楽しみな一戦となるでしょう。宝塚道場の中井選手は初戦から谷口選手(鹿児島支部)との戦いを強いられます。昨年の無差別ベスト16の実績を持つ谷口選手との対戦は若い中井選手にとっては経験値を上げるうえでも重要な試合となりそうです
C・Dブロック
泉佐野道場の中川克洋選手の初戦は松村選手(横浜北支部)です。松村選手は昨年のウェイト制、秋の全日本大会共に早い回で敗れており、中川選手には突破して欲しい相手です。ここを乗り越えると超重量級の阿曽選手(千葉北支部)が3回戦で待ち構えます。阿曽選手は昨年の全日本で住谷選手を体重判定まで追い詰め心胆を寒かしめた選手です。中川選手の奮起が期待されます。放出鶴見道場の渡辺選手は2回戦で徳
元選手(横浜港南支部)とあたることが予想されます。110KGを越す徳
元選手の厳しい攻撃を渡辺選手がどれだけ動いてカバーするかが焦点となりそうです。トーナメント表最後尾には優勝候補筆頭の赤石選手(総本部)が控えます。昨年、この階級で日本人として唯一ベスト4に食い込んだ赤石選手。中村道場、徳田選手との決勝対戦は実現するのでしょうか。
昨年のウェイト制直後より毎週金曜日に過酷な強化スパーリングを敢行して来た中村道場戦士達。過去の実績に基づき極めて現実的な視野から考察すると、中村道場より世界の切符に最も近い位置にいるのが松岡、金森、徳田の各選手というのは衆目の一致するところでしょう。そして長野、中川正士の両選手がその次に控えるという布陣です。日本中からこれだけのトップ選手が揃う中、他の中村道場選手にとって世界大会出場の夢を繋ぐためにはどこかで大番狂わせを起こすしかありません。矢尽き、刀折れるまで、太鼓が鳴るその瞬間まで、最後まで戦う中村イズムで栄光の座を掴んでくれることを祈るのみです。頑張れ!中村道場!