■ 交拳知愛
2008年7月04日 読後に考える
ウェイト制観戦記が多数の人たちに読まれています。先月23日に第一弾を掲載してから現在まで、累計で4200ヒットを記録しています。長年に渡り現場で道場指導に邁進してきた各師範代諸氏のコラムは大会を通して見え隠れする極真空手の現状と将来的な課題に焦点を当てています。不特定の読者を対象とした個人的な見解であるため、その内容に対して賛否両論はあると思います。しかし建設的な思考や議論を道場生や関係者に促すことがこういったコラム掲載の第一目的であるとするならば、今回の特集は大成功であると言えます。
個人的には大野師範代の「20台前半選手の減少」が印象に残っています。同師範代は8年前まで遡り、トーナメント表を元にデータを抽出し、上記の結論を導き出しています。「8年前のウェイト制と比較すると20台前半選手の数は5分の1に減少している」という現実が提示された後、師範代は「高校、大学卒業後までは極真を続けるが社会人になると競技生活を継続することが困難である」という答えを記しています。では、社会人になると競技生活の続行が困難になるのは何故か?ここで自分なりに思考してみました。
様々な原因が考えられますが、その一つに日本企業の雇用状況があるはずです。増加の一途を辿るフリーターや派遣社員は雇用保障や賃金に不安を抱き、正社員でもサービス残業による労働条件の悪化が常態となっています。
こういった問題に対処するためには法改正が早急に行われるべきですが、国会は常に後手にまわっています。両親の保護を受けることができる学生時代は稽古に打ち込めた道場生も就職を機に自分をとりまく状況が急変します。将来的にも老年人口の増加に伴う生産年齢人口への労働負担が更に増えると予想されます。
競技選手の年齢空洞化を「格闘技界の多角化」や「総裁他界による組織分裂」といった巷で言われている原因に帰着するのではなく、関係する一人一人が視野を広く持ち対応策を練ることによりウェイト制の衰微は防げるはずです。師範代観戦記は問題提起を
私たちに投げかけています。それらに対し真摯に思索する読者の獲得がこのホームページの存在意義でもあります。■
注)中村道場という一団体に掲載されるコラムであるため私的な題材や意見は極力避け、一般的な内容に的を広げてあります。しかし文章作成上、全ての主観を取り除くことは不可能であることもご理解下さい。上記の文章内で不快な気分を持たれた方は、このコラム蘭はあくまでHP係りが提供しているものであり中村道場全体の意見を代表しているものではない、ということをご理解ください。
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