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交拳知愛

2008年5月11日 強いロシア

先日、ロシアにドミトリー・メドヴェージェフという新しい大統領が誕生しました。それまで2期8年の間、大統領職を務めていたウラジーミル・プーチン氏は首相として政界残留を果たし、メドヴェージェフ大統領と共に双頭体制を敷いてゆくようです。

極真空手家の間でロシアといえば強豪選手輩出国のイメージが定着しています。先の世界大会でも最終日ベスト32のうち9名がロシア人に占められ、開催国である日本の11名に次ぐ人数を記録しました。 4回戦でのロシア対日本の直接対決は5試合中、ロシアの4勝という結果になっています。4年後の第10回世界大会では同国の更なる躍進が予想されます。

近年、極真だけに留まらずロシア人の格闘技界全般での活躍には目を瞠るものがあります。その原因は彼らの国民性にも由来していると思われます。筆者にも何人かのロシア人の友人がいますが、彼らに一貫して言えることは「まじめ」さです。実直で勤勉な性格が格闘技の練習においても有効に働いているのは間違いありません。

そしてロシア政府のバックアップ。ロシアには政府管轄下にスポーツ省が存在し、その下に格闘技連盟なる組織が置かれています。同組織は同国所属の格闘技選手やコーチを経済的にサポートするだけでなく、組織自体が主管となり大会を開催する程、格闘技に大して全面的なバックアップを提供しています。

こういった方針は武道や格闘技を国家規模で支援することにより国際大会での存在感を強めロシア国内の愛国心を高める戦略的サポートとも言えるでしょう。大袈裟に言えば、プーチン前大統領がチェチェン侵攻や旧ソ連時代を髣髴させる中央集権型の右翼政治を推進することにより世論の愛国心を高め「強いロシア」の旗幟を鮮明にしたことと同一線上にあるとも言えます。実際、昨年の世界大会におけるロシア人サポーターの応援は「ここはロシアか?」と勘違いさせるほど凄い物でした。

プーチン前大統領が柔道5段の腕前であることは広く知られています。2000年に講道館を表敬訪問した際、講道館側から名誉6段を授与されましたがそれを辞退した逸話は有名です。「私は柔道家ですから、六段の帯がもつ重みをよく知っています。ロシアに帰って研鑽を積み、一日も早くこの帯が締められるよう励みたいと思います」とおっしゃったそうです。

このような人物が政界の中心にいる限り、ロシアにおける極真、武道、格闘技の発展はあっても後退は考えられないでしょう。


注)中村道場という一団体に掲載されるコラムであるため私的な題材や意見は極力避け、一般的な内容に的を広げてあります。しかし文章作成上、全ての主観を取り除くことは不可能であることもご理解下さい。上記の文章内で不快な気分を持たれた方は、このコラム蘭はあくまでHP係りが提供しているものであり中村道場全体の意見を代表しているものではない、ということをご理解ください。

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