■ 交拳知愛
2008年3月16日 サステイナビリティ
ここにある森があります。その森には現在、鹿が100頭住んでいおり、毎年10頭が死を向かえます。また鹿たちは毎年20頭の子供を産むとします。普通であれば鹿の群れは一年につき10頭ずつ増えていく計算になります。ここでその森に猟師が一人いるとします。猟師が鹿を獲る数を年間10頭以下に抑えれば鹿の群れは保護されます。しかし11頭以上になると鹿は将来絶滅してしまうわけです。このコンセプトはサステイナビリティと言われ、グローバル・ウォーミング(地球温暖化現象)に続き、環境問題が議論される時に頻繁に出てくる英単語です。
サステイナビリティとは、ある環境を現状維持の状態で次世代に手渡すことを意味します。しかし昨今メディアで頻繁に取り上げられている通り、自然保護は困難を極め、地球温暖化には歯止めがかからないようです。18世紀後半に産業革命が起こり、石油中心の資源が先進国を中心に供給され始めました。
諸説ありますが、その石油は50年以内に枯渇すると言われています。それは現在、小中学生の子供達が孫を持つ時期にあたります。
石油を巡る戦争が絶えない理由がここにあります。
石油が化石から生成されるためには何万年という単位の時間が必要です。それを250年で使い切るわけですから人間社会はサステイナビリティから程遠い位置にいることになります。そしてその代償は自分の子供や孫に受け渡されます。地球温暖化は国境、経済、宗教を超越して全ての人
、いや全ての生物に関わる問題です。
しかし環境問題はスケールが大きすぎて一般人には実感しにくい事象です。遠い北極で何が起こっていようが明日の自分の生活に支障はありません。ただ私達現代人にわずかに残っている野性が心の奥底で漠然とした不安をささやいているのも事実です。見えない焦燥感が「何かしなければならない」と掻き立てます。
では空手の道場で何ができるのでしょう
。キックミットの修理はどうでしょうか。キックミット、アームガード、ビッグミットといった用具を空手道場で使用しますが、これらの製品は一定期間を過ぎると外側が破けてしまい中身がでてきたりします。ヘッドギア、胸当て、グローブ、すね当て
も同様です。こういった空手用具はプラスティックの一種であるナイロンやウレタンをほぼ100%使用しています。これらをゴミとして処分してしまうと、焼却時に高熱の噴煙や有害物質が大気中に撒かれることとなります。これを防ぐためには修理を施し出来るだけ長期間使用するしかありません。しかしミットの修理やリサイクルを請け負う格闘技用品のメーカーは少ないのではないでしょうか。となると残された道は道場生自身で修理するのみです。
下記リンクは筆者が環境問題に関心を持つきっかけを与えてくれ
た演説です。1992年、ブラジルで開催された地球サミットにおいて当時12歳であったカナダのセヴァン・スズキさんが大勢の有識者、政治家の前で行ったスピーチの全文です。
興味のある方はクリックしてください。
極真会館兵庫大阪南支部は中村師範の指導によりミットの修繕率が高いはずです。こういった考えが日本に存在する全ての格闘技や空手の道場に浸透すれば温暖化防止に少しでも役立つことができるはずです。極真の道場生として何が出来るのかを考え、みんなで実行していきましょう。守るべきものは大きいですが、小さなことから始めるしかありません。
臨界点はすぐそこに迫っています。■
注)中村道場という一団体に掲載されるコラムであるため私的な題材や意見は極力避け、一般的な内容に的を広げてあります。しかし文章作成上、全ての主観を取り除くことは不可能であることもご理解下さい。上記の文章内で不快な気分を持たれた方は、このコラム蘭はあくまでHP係りが提供しているものであり中村道場全体の意見を代表しているものではない、ということをご理解ください。
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