■ 交拳知愛
2008年3月11日 純粋無垢な情熱
全日本ウェイト制大会が徐々に近づいてきました。秋の無差別全日本は東京で開催されますが、ウェイト制は地元大阪で開かれます。そのため関西の極真各道場にとってはより思い入れの強い大会に違いありません。今年で25周年を迎える本大会にはいったいどんなドラマが待っているのでしょう。
今年はオリンピックイヤーであり開催国である中国では急ピッチでその準備が進められています。世界中から集結するトップアスリートが鎬を削るオリンピックは正にスポーツの祭典と呼ばれるに相応しい一大イベントです。ただ昨今のオリンピックは商業化へのシフトが顕著に現れ、アマチュア精神が徐々に失われる傾向にあります。大山総裁も生前、オリンピックの政治利用や商業化に深い懸念を示されていました。
商業目的の活動では利益追求が第一目標となるわけです。その製品が消費者に売れれば成功を意味します。例えそれが消費者にとって良いものであるという信念をもって製造しても売れなければ失敗なのです。金銭は人間関係にも深く入り込みます。損得勘定を全て取り払った後に残る純粋な意味での友人は貴重な存在です。
道を志す人々にとっても金銭の存在を無視することはできません。総合芸術と呼ばれる映画ですが、監督は興行面への考慮やプロデューサーの意向を汲みながら配役、ストーリー、撮影方針を決定していかねばなりません。多方面への配慮を施した結果完成した映画は真の意味で自分の作品とは言えない事も多々あるはずです。
一方、プロスポーツ選手に比肩する稽古量をこなすにもかかわらず、極真のトップ選手は大会出場への対価を一切期待しません。そういうことを考えることも無いでしょう。そこには熱い闘争本能と自己研鑽への深い欲求しかありません。極真の大会は今の日本にとって稀有な環境と言えるのではないでしょうか。
純粋さに接することが困難な現代社会。6月のウェイト制大会に足を運び、極真戦士の戦いを眼に焼き付けましょう。観戦者の誰もが持つ純粋無垢な情熱を感じさせ、そして蘇生させてくれるはずです。■
注)中村道場という一団体に掲載されるコラムであるため私的な題材や意見は極力避け、一般的な内容に的を広げてあります。しかし文章作成上、全ての主観を取り除くことは不可能であることもご理解下さい。上記の文章内で不快な気分を持たれた方は、このコラム蘭はあくまでHP係りが提供しているものであり中村道場全体の意見を代表しているものではない、ということをご理解ください。
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