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交拳知愛

2008年3月6日 孔子の教え

大山総裁はたくさんの著書を遺されました。その多くは空手の技を紹介する技術書といわれるものですが、その精神を説いた哲学書も出版されています。それらを拝読すると極真精神の原点が見えてきます。

生前、総裁はご自身を戒めるために「座右の銘十一ヶ条」をおつくりになり、今日それは極真門下生の間に広く浸透しています。「座右の銘十一ヶ条」には 空手修行における心得が詰まっており、道場訓と並んで極真空手家にとっては金科玉条といえます。そして先述した総裁の哲学書を紐解くと「座右の銘十一ヶ条」が儒学の教えを基本に作成されたことがわかります。

儒学は今から約2500年前に中国の哲学者である孔子が創始した思想論です。三千人いたと言われる弟子達が孔子の言動を編纂し作成した「論語」は2500年という想像を絶する時を越え 我々現代人に活きた言葉を吹きかけます。「論語」は「聖書」とならぶ 時空を超えた地球規模のベストセラーと言っても良いでしょう。

総裁は著書の中で「私もまた2500年の歳月の隔たりを超え、孔子を最も深く尊敬する」と明言されており、「論語」を始めとする「孟子」「中庸」「大学」といった 中国四書とよばれる儒教の経書からたくさんの文章を引用されております。さらに総裁は自著において「人と人と接する際、あるいはこの社会に生きてゆく心構えとしては儒者の教えに従うべきである」と説いておられます。 こういったことから極真精神の根幹には透徹した儒教の教えが横たわっていることが分かります。

「座右の銘十一ヶ条」の第二条は「武の道の探求は断崖をよじ登るごとし。休むことなく精進せよ」となっています。総裁の著作によると、これは「一日一日限界を破る苦しみから、新しい力が身につく」ということを表し、そのもとは「大学」にある以下の文章が引かれています。

「苟(まこと)に日に新たに、日に日に新たに、また日に新たなれ」

昨日の自分を打ち破る今日を生きるように努めなさい、というように意訳できるでしょうか。空手道を志す人々だけではなく 、全ての人に通じる思想、それが儒学であり、それをもとに涵養された極真精神。極真空手が実質30年という短期間で世界中に広まった理由の一つがここに見えてきます。極真精神に孔子の教えあり。


注)中村道場という一団体に掲載されるコラムであるため私的な題材や意見は極力避け、一般的な内容に的を広げてあります。しかし文章作成上、全ての主観を取り除くことは不可能であることもご理解下さい。上記の文章内で不快な気分を持たれた方は、このコラム蘭はあくまでHP係りが提供しているものであり中村道場全体の意見を代表しているものではない、ということをご理解ください。

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